誰でも一度は片思いの経験があるでしょう。私も以前、片思いからの失恋を経験しました。すごく辛いですよね。私の場合、好きだった相手の恋人が私の友人だったこともあって、その傷は中々癒えませんでした。失恋経験のある方ならわかると思うのですが、本当に死にたくなるくらい辛いんですよね。
この記事が、失恋して辛い思いをしている方の力になれれば幸いです。
目次
片思い、失恋したけど、忘れられない
片思いとはいえ、ずっと長いこと想い続けた人のことを諦めるのは簡単ではありませんよね。話すだけでドキドキして、目が合うだけでその日一日ずっと嬉しくなって。四六時中あの人のことだけを想い、過ごしてきたわけですから、簡単に忘れるなんてできません。
「新しい人見つけなよ」なんてアドバイスをする人がいますが、はっきり言って、そんなの無理です。ほんの些細なことであの人との思い出が鮮明に脳内再生されるのに、新しい人に気持ちが向くわけがありません。
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失恋すると、なぜ辛いの?
2010年にラトガース大学で行われた心理実験で、男女40人に対して好きな人の写真を見せて脳の反応を調べたところ、大量のドーパミンが分泌されていることがわかりました。
ドーパミンは幸せを感じた時に大量に分泌されるホルモンで、幸せの喜びを生み出すホルモンとして知られています。
ここで重要なのは、ドーパミンには中毒性がある、ということ。
誰かのことを好きになると、幸せを感じてドーパミンが大量に分泌されるわけですが、告白して失恋すると、その幸せを感じることはなくなってしまいます。すると脳はその幸せだったことを覚えているので、もう一度あの幸せが欲しくてたまらない状態になります。
例えるなら、麻薬やタバコと似たような状態。もう一度あの幸せが欲しい気持ちと、薬物やニコチンが欲しいと感じる気持ちとほぼ同じなのです。
心の距離が近ければ近いほど、失恋後は辛くなります
まぁ、そうですよね。相手との距離感が近ければ近いほど、ドーパミンは大量に分泌されまるため、喪失感も一層大きくなります。
また、告白する時も「フラれたらどうしよう」とか「告白してこの関係性が崩れるくらいなら、告白しない方が良い」など、気持ちの一進一退を繰り返して、やっとの想いで告白します。告白すると決めた時は「LINEもすぐに返ってくる」とか「何回も一緒に出掛けた」など、具体的な理由があり、自分なりに根拠を持って気持ちを伝えますよね。「相手もきっと、私のことを好きでいてくれてるはず」と期待して、想いを届けようとします。
でも、相手からの返事は「ごめん」。
相手があなたのことを好きだという根拠が自分の中には確かにあるので、フラれたという現実を受け入れることができなくなります。そしてこんな気持ちが募っていきます。
「どうして?」…
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失恋後は「なぜ?」を追い求めてしまいます
告白すると決めた時は自分の中に「相手もきっと自分のことを好きだ」という理由があるのですが、それとは異なる返事が返ってきた時、「なんであんなに頻繁に連絡してくれたの?」「どうして一緒に出掛けたの?」など、「なぜ?」という想いが募っていきます。自分の中で「あの人はきっと私のことが好き」という確信が強ければ強いほど、「フラれた理由を知った上でちゃんと気持ちを伝えたら、もしかしたらOKしてもらえるかもしれない」と考えてしまいます。
そして、その理由を知りたくて、相手に頻繁に連絡を取ろうとします。
私の場合、彼とのメールやLINEの過去のやり取りを執拗に見直してみたり、彼のSNSをたどったり、半ばネットストーカーのようになっていました。
人によっては親しい友人にお願いして、相手の気持ちを探ることもあるでしょう。でも、相手に自分への気持ちがない場合、返事は変わらず「ごめん」。
「なんで?」の気持ちが不安へと変わっていき、連絡を取ろうとすればするほど、相手の態度も変化していきます。
いずれ現実を受け入れる時がきます
人って不思議なもので、ずっと落ち込んではいません。あれだけ好きで、あの人がいないとどうしようもなく不安で辛かったのに、どうして受け入れることができるようになるのでしょうか?
それは、「フラれた」という証拠が、実際に直視することになるからです。
「なぜ?」を探るために頻繁に連絡を取っていると相手の態度は変わっていき、仲が良かった頃とは別人のようになってしまいます。最悪の場合、LINEをブロックされたり、着信拒否をされてしまうこともあるでしょう。
そしてようやく、「私って、フラれたんだな」と現実を理解し、否が応でも受け入れるようになっていきます。
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失恋後、心はぐちゃぐちゃです
「私はどうしたら良かったのだろう?」「告白しなかったらそのままの関係でいれたのかな?」「でもずっと友達なんて無理だよ…」失恋後はいろんな感情が押し寄せてきます。楽しかった思い出が何度も頭をよぎり、笑った顔やちょっとした仕草、歩き方やしゃべり方、言っていた言葉の数々など、自分でも怖いくらいあの人のことを、脳は鮮明に再生します。
思い出の脳内再生が続くほど、心はぐちゃぐちゃになっていきます。
失恋後は想いを言葉にしてみてください
失恋した時って、本当に何もする気がわかなくなってしまいますよね。自分の気持ちとは裏腹に、相手は違う人といるのかもしれないと思うと、辛くて、辛くて、心が裂けそうになるでしょう。
まずは、自分の気持ちを、あの人に対する想いを、言葉にしてみてください。
重要なのは、「紙に書く」ということ。
アメリカの心理学者、ヘンリエッテ・アン博士によると、紙に書くことで脳幹にある網様体賦活系(RAS)を活性化させることができるそうです。RASは脳に入ってくる膨大な情報から集中すべきものを取捨選択するフィルターのような役割を果たしており、片思いをしている脳は幸せを求めて盲目的に都合の良い情報ばかりを拾い上げようとしてしまいます。
紙に自分の想いを書き出すことで、冷静に自分の今の状況を考えることができるようになります。
私も失恋後は辛く苦しい胸の内を紙に書きなぐりました。あの人をどれだけ好きだったか、今どんなに辛い思いをしているか、あの人と一緒にいてどれほど幸せだったか、こんな弱い自分のことがどれだけ嫌いか、友達があの人と付き合い出したことを裏切りのように感じていることも、全部全部吐き出しました。その数、A4用紙の裏表にたっぷり10枚。気付けば外は真っ暗になっていて、私の心はほんの少し軽くなっていました。
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大切なのは、相手の気持ちを考えてあげること
書き出してみたら、少し冷静に、書き出した文を見てみてください。
すると、自分がいかに自分の気持ちで動いてしまっていたのかが見えてきます。好きだったあの人も一人の人間で、自分の気持ちを考えずに想いをぶつけられても、きっと良い気分にはなりません。
例えば、服を買いに行った時のことを想像してみてください。実際に服を試着したらイメージと少し違っていたしサイズ感も自分には合わないので、じっくり考えて買わないという選択をしたのに、店員さんから「似合っているのに、どうしてですか?」と聞かれたらすごく嫌な気持ちになりますよね。
それと同じように、あなたが好きだったあの人も、きっとあなたとのことを真剣に考えて「付き合わない」という選択をしたのです。仲が良ければ良いほど、距離が近ければ近いほど、その選択は苦渋の決断だったはずです。でも気持ちをちゃんと伝えてくれたあなたに、返事をしないなんてことはとても失礼です。あなたのことをちゃんと考えてくれたからこそ、返事をしてくれたのだと思います。だから、あの人の優しい気持ちや想いを無駄にしないであげてください。
とは言え、涙は自然に流れてきます
紙に書いて自分を冷静に見れるようになると、「なんでもっと相手のことを考えることができなかったのだろう?」と思うようになります。
もうまさに「幸せ」の通りで、これまでの後悔がとめどなく襲ってきます。そしてまた、涙は止まらなくなります。
でも、その涙は止める必要はありません。
涙をありったけ流すと、心はリラックスした状態になります。流れるだけ流してあげて、あなたの心に溜まっているあの人への想いや気持ちも、一緒に流してあげてください。
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辛い時は誰かと一緒に過ごしてみてください
辛い時、一人でいると、嫌な妄想ばかりしてしまいますよね。そんな時は誰かと一緒に時間を過ごしてみてください。
私の場合は妹が一緒にいてくれました。家族なので気兼ねしなかったというのも大きいですが、それは友達や職場の同僚でもいいでしょう。人といることで気持ちも紛れ、悪いことを考える時間が少なくなります。
この時注意したいのが、「早く新しい恋に行きなよ」とアドバイスをしてくる人。特に失恋直後は他の人のことなんて頭に入ってきません。失恋した人の気持ちがわからないと、ほんの少しの発言がボディブローのようにジワジワと辛い気持ちに拍車をかけていきます。
連絡先を消すのは急がなくていい
これまで頻繁に連絡を取っていたとしたら、連絡先を消すのは本当に辛いでしょう。私もLINEのアカウントを消去する時は手が震えました。「もうあの人と一生連絡が取れなくなる」と思うと、本当に怖いですよね。
連絡先を完全に消すのは、時間を置き、ちゃんと決心がついてからで大丈夫です。
電話番号、メール、LINE、SNS。連絡手段が残っていると、いつかさみしい夜にでも勢いで連絡したいと思うかもしれませんが、紙に自分の想いを書き連ね、相手の立場になって考えることができたあなたなら、きっと大丈夫です。
とは言え、人間の脳は、繰り返し思い出したことを定着させる仕組みになっています。あの人のことを思い出す頻度が増えれば増えるほど、辛い気持ちになってしまいます。
そこで、段階的に連絡先を消してみてください。
例えば、今日はTwitterのアカウントをブロックする、Instagramを消去するなど、一気に連絡先を消さずに、徐々に削除していくのです。電話番号が1つだけ残っていれば、「まだ連絡できるから大丈夫」と、あの人との繋がりはあるのだと、自分に言い聞かせることができます。
でもやはり、本当に最後の最後まで連絡手段を断つのは怖いもの。ゆっくり時間をかけ、心に収拾をつけることができた時に消してください。
相手の友達と距離を置いてみる
相手の友人とも少し距離を置いてみてください。彼らと一緒にいることで、ことあるごとに相手のことを思い出すきっかけになってしまいます。徐々に連絡先を消せても、もしかしたら相手にばったり会ってしまうかもしれないし、相手がいなくても友達から相手の情報が入ってきたりするかもしれないからです。そうしたら、せっかくSNS断ちしたことや、連絡先を削除したことが無駄になってしまいます。相手と交友関係が重複している場合はある程度は仕方のないこともあるかもしれませんが、少しでも自分を見つめ直す時間が取れるよう、距離をおいてください。
失恋を忘れる、唯一の方法
失恋を忘れることのできる唯一の方法は、私は「時間」しかないと考えています。なぜなら、失恋すると、フラれたことから現実逃避→相手の態度が変わる→現実を受け入れる、という過程を辿るからです。
おそらく失恋を経験した人のほとんどが通る過程です。
「失恋から立ち直るためには新しい恋が一番!」とか「考えないようにしたら良いんだよ!」などのアドバイスをされることもあると思いますが、本当に心から好きになった人をそんな簡単に断ち切ることはできません。
あなたの心は「あの人以上の人なんて絶対にいない」と考えているでしょうし、考えようとしないようにしても、ふとした瞬間に思い出してしまうでしょう。
なので、失恋は時間でしか解決できません。
失恋後は辛く、とてつもなく長い期間のように感じるかもしれませんが、あなたがすべきことは、自分を冷静に見つめ直し、相手の立場になって考えること。そして、自分の感情をコントロールしながら、時間が解決することを待つことなのです。
誰もが、片思いの失恋を経験します。そんな時に、この記事がそっと寄り添って立ち直る手助けになればと願っています。
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