パーソナルスペースで恋愛の距離を縮めたい!男女の心理をプロが解説!

パーソナルスペースにおける男女の恋愛距離について

パーソナルスペースとは

パーソナルスペース(Peasonal Space)とは、他人が入ってこられて不快に感じる範囲のことを言います。
別名、パーソナルエリア、ポータブルテリトリー、対人距離とも言われ、「縄張り」を意味します。

例えば、満員電車でギュウギュウ詰めに人が入っている状態で、ストレスを感じるのは、他人が自分のパーソナルスペースに入り込んでいるからです。

パーソナルスペースは、本能的な安全範囲のことで、この空間に他人が入り込むと危険を察知し、ストレスが溜まったり不快に思ってしまいます。「縄張り」なのですから、そこに第三者が入り込むと防衛反応が起こることは生物として当たり前の現象です。

このパーソナルスペースは人間であれば誰しも、なんとなくの直感で培われています。例えば、こちらの画像をご覧ください。

この男女の関係は?ほとんどの人が、友達とか、会社の同僚、または、これからカップルになるであろう男女とか、男性が女性を口説いているとか。そんな意見が多いと思います。

私たちから見れば、この距離は、恋人でもなければ、かといって、他人の距離でもないような微妙な距離だという認識だと思います。恋人だともっと距離が近いでしょうし、他人ならもっと離れているからです。

これが、パーソナルスペースです。

また、パーソナルスペースというものは、年齢や性別、性格、生活環境や国籍などによって異なります。

例えば、外国の人は挨拶をするときハグをしたりします。イタリア人に関して言えば、挨拶のときホッペにキスをします。イタリア人はパーソナルスペースが狭いんですね。
一方、日本人はパーソナルスペースが広いと言われています。
初対面の人とハグをすることなんて考えられませんよね。私も嫌です。

このように、パーソナルスペースの範囲は人それぞれ異なりますが、まずは一般的な数値からみていきましょう。

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恋人距離は0〜45㎝!他人であれば7m以上!

アメリカの文化人類学者、エドワード・T・ホールは、パーソナルスペースを相手との関係性を踏まえて4つの距離に区分し、それをさらに遠方相近接相の2つに分けています。

  1. 公共距離
    一度に複数人を見渡すことができる距離です。例えば、講演会やスピーチなど、自分と相手には、個人的な付き合いはなく、公的な関係にあるときに用いられます。

    ・遠方相(7m以上)
    講演会などの話し手と聴衆側の距離がこれに当てはまります。この距離だと表情が見えませんし、言葉も細かな情報を正確に伝えることができません。大きなジェスチャーを使って感情を伝えることが大切です。

    ・近接相(3.5〜7m)
    同じく、1対多数の対話を前提と置いたときの距離感です。あなたが話してだった場合、話を聞いてくれている側の人と個人的に仲良くなることは難しいです。

  2. 社会距離 
    手を伸ばしても相手には届かないが会話は充分にできる距離です。商談の場面や、上司と話すときの距離など、手を伸ばしても届かないということなので、安心できる距離感です。

    ・遠方相(2〜3.5m)
    手は届きませんが、相手の全体像を見ることができます。まあまあ離れているように感じますが、1対1のコミュニケーションを撮ることは可能です。公式な商談で用いられる距離です。

    ・近接相(1.2〜2m)
    会社の上司や取引先の人など、少し距離を感じている相手に適切な距離です。「この人は仕事だけの付き合いだな」と感じている人にも最適です。微妙に距離があるため、相手の表情を正確に読み取ることはできません。

  3. 個体距離
    手を伸ばせば届く範囲です。また、この距離になると相手の表情も読み取ることができます。友人や会社の同僚など、親しい中の人がこの距離に入っても不快に思いません。

    ・遠方相(75〜120㎝)
    手を伸ばせばギリギリ触れることができる距離です。学校の座席がこのぐらいの距離です。めちゃくちゃ近いわけではなく、かと言って遠いわけでもない関係性の相手との適切な距離です。

    ・近接相(45〜75㎝)
    手を伸ばせば相手にガッツリ触れることができる、容易に捕まえることができる距離です。家族や恋人以外では、めちゃくちゃ親しい親友でなければこの距離に入ることが許されません。

  4. 密接距離
    手を伸ばさなくても相手に触れることができる距離です。恋人や家族など、めちゃくちゃ親い関係性になければ、この距離に入ると不快に感じてしまいます。容易にハグやキスができる距離でもあります。

    ・遠方相(15〜45㎝)
    手以外の箇所が触れ合うことができず、手は伸ばさなくても容易に触ることができる距離です。この距離に仲良くない人が入ってくると、警戒心を抱きます。満員電車の距離がこの距離です。基本的には親や兄弟の距離だと言われています。

    ・近接相(0〜15㎝)
    体が直接触れ合うなど、ハグができる距離です。キスやハグなど体を使った触れ合いがメインのコミュニケーションになります。恋人や夫婦間でしか許されない距離だと言われています。

※この数値はあくまでも目安です。

恋人とか、「あ、なんかこの2人、いい感じじゃない?」的な男女の距離は、個体距離や密接距離だと言われています。また、密接距離は通常、数人程度しか存在しません。恋人や家族などの間柄が限られているんですね。

パーソナルスペースは時と場合によって変化する

先ほど少し説明しましたが、パーソナルスペースは本能に近い無意識によって働くものです。
例えば、幼い子供はパーソナルスペースが狭いため、公園の砂場で同じくらいの年齢の子供を見つけるとすぐに仲良くなって引っ付き合います。

逆に、パーソナルスペースが狭いことは、危機管理能力が低いということなります。子供を一人にしておくと危ないのは、こういった理由もあります。

パーソナルスペースは、生きていく上での経験から培われます。
過去の経験や文化、周りの環境などで、本能的な部分にプラスされて、あなたのパーソナルスペースが変化していきます。
それほど親しくない友人が急に接近してきたら無意識のうちに引いてしまい、距離を確保しますし、逆に恋人同士なのに距離感が遠いとなんだかさみしい感じがしますよね。

また、相手の社会的地位や肩書きによっても変わります。
例えば、総理大臣にハグできる人なんていないと思います。おそらく、敬意を払い、一定距離を保ちつつ失礼がないように振る舞うと思います。
ですが、相手が会社の同期とかであれば、そこまで距離を保つ人なんていないでしょう。

このようにパーソナルスペースは、様々な条件下で適切な距離感が変わります。ほとんどの人の場合、それは生きてきた中で自然と身についています。
ちなみに、男女でもパーソナルスペースの範囲が異なります。

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男女のパーソナルスペースの違い

下の図をご覧ください。


(※引用:img_168627dc523ffae4028bbcd9b863c9f3122828.jpg)

男性は、前に長い楕円形をしており、女性は、ほぼ狭い円形に近い形をしています。
これには諸説ありますが、男性の場合は原始時代に狩りをしていたため、前方のパーソナルスペースを広めにとることで、獲物と対峙したときの危険察知能力を高めるためだと言われています。

このパーソナルスペースの違いが男女間のトラブルを引き起こすケースが後を絶えません。。

男女で対峙したとき、女性がスペース内に近づくと男性は、「あれ?この子、俺のことが好きなの?」と勘違いします。
女性側からすれば、パーソナルスペースが狭いため、自分の範囲外であっても、男性からすれば、パーソナルスペース内に入っているので、このような勘違いが起こります。

女性の皆さんは、男性がパーソナルスペースが広く、勘違いしやすい生き物だということを覚えておきましょう。
男性の皆さんは、女性が接近してきたからと言って必ずしもあなたに好意があるわけではないことを理解しましょう!

パーソナルスペースが広い人は恋愛下手?

パーソナルスペースが広い人というのは、自分が確保したい空間が広いということなので、他者と距離を置きたい人に多いです。
パーソナルスペースが広い人の特徴をまとめましたのでご覧ください。

  • 人見知り
    人見知りというのは、パーソナルスペースが広いせいで、他人からしたら普通の距離でも、近い距離感に感じてしまい、嫌悪感や危機感を抱いてしまい緊張してしまいます。

  • 一人が好き
    一人が好きな人はパーソナルスペースが広い人が多いです。パーソナルスペースが広いと、どうしても他人との接触に緊張してしまいますので、一人だと安心感を抱きます。

  • 神経質で慎重な性格
    パーソナルスペースが広いと慎重な性格になります。なんとなくわかると思います。パーソナルスペースが広いということは、危機管理能力が高いということなので、相手が自分にとって有益な存在なのかどうか判断してから近づこうとします。
    また、相手の表情の変化にも敏感で、感情を読み解くことに長けているともよく言われます。

このように、パーソナルスペースが広い人の特徴としては、内向的で人見知りで、慎重な性格の人が多いです。
この原因は、もちろん生まれつきな性格があってこそなのですが、これまで生きてきた生活環境の中で、他者は危険という概念を植えつけられた経験をした人に多いと言われています。例えば、よく友達とトラブルを起こしたり、いじめにあっていたりしていた人などです。

そういう経験を持つ人は、恋愛に奥手です。同性の心がわからないのに、異性の心がわかるはずがありません。

ですが、悪い事ばかりではありません。パーソナルスペースが広いということは、彼氏・彼女側からすると、浮気しない安心感がありますし、大切な人一筋に生きていける純粋な人が多いからです。

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パーソナルスペースが狭い人は恋愛上手?

パーソナルスペースが狭いということは、自身の危機管理空間が狭いということなので、人と近くで接していたいという考えの人に多いです。
では、パーソナルスペースが狭い人の特徴をまとめましたのでご覧ください。

  • 社交的
    パーソナルスペースが狭いということは、他者の侵入を許す許容範囲が狭いということなので、他者が近づいてきても不快に思うことはなく、気軽に話すことができます。

  • 一人が嫌
    寂しがり屋に多いです。一人でいる時間が少なく、暇があれば友達や恋人に会いたがる傾向にあります。
  • おおらかで大雑把な性格
    パーソナルスペースが狭いとおおらかな性格になります。許容範囲が広いので、誰とでも仲良くなることができ、明るくおおらかな人柄の人が多いからです。
    また、表情変化に気づきづらく、すぐに人を怒らせてしまったりすることもあります。

このように、パーソナルスペースが狭い人の特徴としては、社交的で友達が多く、おおらかな性格の人が多いです。
これも生まれつきな面もありますが、過去に友達と遊んでいて楽しいとか、一人でいると寂しいという経験からパーソナルスペースを狭くするといった人が多いです。

恋愛面では、明るく社交的なので恋愛上手だと言えます。常に彼氏や彼女がいたり、異性の友達が多いのが特徴です。

ですが、危険察知能力が低いので、男女間のケンカにもよく巻き込まれますし、犯罪にも遭遇し兼ねません。よく周りから「もっと自分を大切にした方がいいよ」と注意される人はまさしくこれでしょう。

パーソナルスペースの測り方!恋愛の距離を知ろう!

恋愛において、パーソナルスペースの知識は非常に重要です。

お話しした通り、仲良くないのにパーソナルスペースにズカズカと侵入しても嫌がられるだけですし、逆に好きな者同士なのに距離が離れすぎていたら寂しがられますので、適切な距離というのが重要になってきます。

まずは、相手との距離を調べる必要があります。
パーソナルスペースを調べる代表的な方法として、2つのテクニックを紹介しましょう。

  • グラステクニック
    グラスの距離によって測る方法です。
    人は、無意識のうちに所有物に関しても、パーソナルスペースが適応されています。
    例えば、持ち歩いているカバンや財布などです。これは、無意識に働いているものです。
    その中でもグラスというのは、口をつけるものです。いうならば、グラスとキスをしている状況と変わりません。
    自分が嫌いな人が隣に座ったことを想像してみてください。臭くて汗まみれでとても不潔だったら、その人のグラスの近くに自分のものを置きたくないはずです。
    この原理を利用したものがグラステクニックと言われるものです。
    乾杯後のグラスを相手に近づけてみましょう。
    急にグラスを近づけたら不自然ですので、一口飲み終わった後に、さりげなく相手のグラスの近くに置いてみてください。
    その後、相手がグラスを手にとって飲むなりした後にものと場所に戻したらなら、パーソナルスペースは個体距離以上だと推測できます。さらに近づけてきたら、脈ありということですね!
    もし、元の位置より遠ざかったら、これ以上嫌われないように、距離を置いた方が良いかもしれません。

  • 目視で測る
    これが一番原始的でより正確な距離の測り方でしょう。
    二人並んで散歩をしているとき、テーブルを囲んで食事をしているとき、ソファーに座って会話をしているときなど、あらゆる場面で実際の距離を測ってみてください。
    45㎝以内であればそれは親密である証拠ですし、逆に、離れていたら、あんまり気がないのかもしれません。

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恋愛のパーソナルスペースを縮めるには、焦らないこと!

「あの人のこと気になるな」と思っていても、どうやって距離を縮めていけばいいかわからない、、、と悩んでいるならば、これもパーソナルスペースを活用して射止めていきましょう!

基本は、焦らずゆっくりとです。

早く距離を狭めようと、いきなりパーソナルスペースに入り込んでも逆効果です。

特に男性諸君!男性は基本的に早く距離を縮めたがります。そのため、初デートなのにハグをしたり、手を繋いだりと、まあまあ攻める人も多いです。女性があなたのことをめちゃくちゃ好みであれば問題ありませんが、それは心理学上、失敗するやり方です。

女性は意中の人がいたら基本的にパーソナルスペースを広くとることが多いです。近づきすぎて嫌われてしまうかもしれないという恐怖感から、パーソナルスペースを広くとって、なるべく近づかないようにしています。だから、女性から好意を目に見える形でアピールすることは基本ありません。ある程度、あなたから相手の女性のパーソナルスペースに飛び込む必要がありますが、適切な距離を見て、ゆっくり焦らず縮めていきましょう。

一つアドバイスです。女性の方で好きな男性との距離を縮めたいのであれば、隣に座ることをオススメします。
男性のパーソナルスペースは前方に長い楕円の形をしていますので、横に座ることで、一番狭い箇所から切り込むことができます。

必殺的テクニックを伝授しましょう!

男性、女性どちらにも共通した一番距離を縮めるのに適したやり方は、「相手から縮めてもらうこと」です。
例えば、「なあ、この犬見てよ」とスマホを見せるとき、自分から手を伸ばして見せるのではなく、相手から自分に接近させて見せてください。
相手から自分のパーソナルスペースに入り込ませることで、強制的に近づいたという緊張感が無くなります。

注意点は、近づいてからもし、相手が拒否反応を示したとき、大人しく引き下がりましょう。
上半身を後ろに下げたり、腕を組んだりしたら、それは拒否のサインです。

パーソナルスペースと恋愛はとても密接!(まとめ)

パーソナルスペースとは、他者が入ってきたときに不快に感じる範囲のことを言います。

パーソナルスペースは、生活や育ってきた環境、国籍、性別など様々な条件下でその範囲と形が異なります。
男性の場合は前方に長い楕円形の形をしており、女性は、円形で比較的小さいです。

一般的な距離としては、

①公共距離:3.5m以上(講演会、スピーチ)
②社会距離:1.2〜3.5m(会社の同僚や上司、取引先、親しくない友人)
③個体距離:45㎝〜1.2m(親、兄弟、親しい友人)
④密接距離:0〜45㎝(恋人、夫婦)

です。

気になる相手がいたとき、今、どの距離にいるのか調べたいとき、二つの方法をお伝えましす。

・グラステクニック
グラスの距離で測る方法です。あなたのグラスの距離から相手のグラスが近づけば、個体距離以上である証になります。
・目視で測る
目視で距離を測ります。二人でソファーに座っているとき、散歩しているときなど、何気ないときに距離を測ってみましょう。

二人の距離を縮めるためには、事前に焦らずゆっくりとが基本です。
嫌がっているのに、相手のパーソナルスペースに急接近してはいけません。
適切な距離を測りながら、徐々に縮めていきましょう。

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